“パリの宝石箱”と称されるヴァンドーム広場にある「グランサンク」って?

先日の[コラム|ジュエリー好きが知っている「5大ジュエラー」ってなに?]では、世界的な認知度と人気の高さを誇る高級ジュエリーブランド5社についてご紹介をさせていただきました。
今回はその5大ジュエラーのひとつ、ヴァン クリーフ&アーペルも含まれる「グランサンク(パリ5大ジュエラー)」についてご紹介。


◆グランサンクとは?

パリ1区に位置するヴァンドーム広場を拠点とする店の中で、フランスの高級宝飾店協会が認めたパリの老舗宝飾店5社を差す呼称。グランサンク(Grand Cinq)はフランス語で直訳すると「グラン=偉大な・大きな」「サンク=5」となります。
因みにグランサンクという呼称は主に日本国内においてパリの5大ジュエラーを差す際に使われる為、現地では通じないこともあるので注意。

◆どんなブランドがあるの?

➤メレリオ(Mellerio)
現存する最古のジュエラーともいわれ、1613年に創業し400年以上続く長い歴史をもつブランド。現在はメレリオという名ですが、以前はメレリオ・ディ・メレー(MELLERIO dits MELLER)という名でした。ブランドの独自のダイヤモンドカット“メレリオカット”は卵型の57面体。上品で正統派なデザインが魅力。

➤ショーメ(CHAUMET)
1780年にサントノレ通りの創業。皇帝ナポレオン1世に愛され貴族階級の顧客を多くもち、代表的なティアラをはじめハイジュエリーや時計など240年にわたりつくりだしているブランド。幾何学的な美しさで人気の高いミツバチのシンボルを大胆に取り入れたビーマイラブコレクションが代表的。日本国内ではトルサードコレクションも人気。

➤モーブッサン(Mauboussin)
1827年に創業。創業時よりカラーストーンを使用したデザインが多く、サファイアやルビー、エメラルドなどの貴石、シトリンやクオーツ、アメシストなどの半貴石のジュエリーが目を惹く。ロゴマークのエトワール(フランス語で星)をモチーフにしたデザインが代表的。日本では2009年に銀座にオープンし先着順でダイヤモンドを無料配布したのが話題に。

➤ブシュロン(BOUSHERON)
1858年に創業。ハイジュエラーとしてヴァンドーム広場に最初に店を構えたブランド。2004年に発表されたキャトルコレクションはグラフィカルなシグネチャーと現代的な個性でモダンなジュエリーの代表として人気。ブライダルリングではダイヤモンドのカットから着想を得た煌めく面のファセットコレクションが有名。

➤ヴァン クリーフ&アーペル(Van Cleef&Arpels)
1906年にアルフレッド・ヴァンクリーフとシャルル・アーペルにより創業。結婚から始まった愛をモチーフにしたブランドでブライダルリングを選びたいという女性も多い。四葉をイメージしたアルハンブラコレクションや、繊細なゴールドビーズのフランス語で真珠を意味すペルレコレクションも人気。また留め具が見えないように宝石をセッティングする“ミステリーセッティング”は特許技法。


今回は「グランサンク(パリ5大ジュエラー)」についてご紹介しました。
多くの高級ジュエリーブランドが集うヴァンドーム広場とその周辺ですが、現在日本のブランドミキモトも店舗を構えています。
“パリの宝石箱”と称されるヴァンドーム広場。フランス旅行の際にはぜひ訪れてみたいですね。

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