10月の誕生石「オパール」「トルマリン」 指輪に適しているのは…

◆10月の誕生石「オパール」「トルマリン」

月ごとに誕生石はいくつかあり、10月の場合は「オパール」「トルマリン」。
今回はこの2つの宝石をピックアップしてご紹介したいと思います。


◇「オパール」について

オパールは規則正しい原子配列をもたない非晶質の宝石の代表で、特異な内部構造から生まれる遊色効果(プレイ・オブ・カラー)が他にはない魅力があります。特に日本人はオパールを好む民族として有名で、世代によっては海外旅行の記念のジュエリーとして馴染み深いのではないでしょうか。

オパールの中にも変種があり、光学効果を示す変種はプレシャス・オパールと総称されます。ボディカラーが黒色から暗灰色をブラック・オパール、白色をホワイト・オパール、赤色からオレンジ色をファイア・オパール、そしてほとんど無色透明なものをウォーター・オパールと分類しています。尚ブラックオパールはオパールの中でも希少性が高く、黒色地に大きく揃った色斑、さらには赤斑が強いほど高く評価されるとのことです。

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[Point①✒]
オパールの中には遊色効果を示さない変種もありコモン・オパールと呼ばれます。
また貝や植物などがオパール化したフォッシル・オパール(化石オパール)というものもあり、こちらはコレクター人気が高いそう。

[Point②✒]
産地で有名なのはオーストラリア、メキシコ、ブラジルなど。インドネシア、アメリカ、タンザニアなどでも採掘されます。

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どのオパールも構造中に水分を含み、乾燥がダメージの原因となるため注意が必要です。宝石としての硬度が低く(モース硬度:5.5~6.5)、傷つきやすいことからジュエリーとしては指輪よりもネックレスやブローチなどのアイテムがおすすめです。

オパールは硬度が低いことから、超音波洗浄機の使用がNG。ブライダルリングの内側にセッティングする宝石として向かないことから、もうひとつの10月の誕生石である「トルマリン」を提案しているブランドがほどんどです。

◇「トルマリン」について

トルマリンは無色から黒色まであり、他に類を見ないほどバラエティ豊かな宝石。ひとつの結晶でも部分的に全く違う色が現れることもあります。様々な元素が含まれる複雑な化学組成によるもので、ジュエリーとしてはその色の魅力を生かすため大きなサイズにカットされるものが多いようです。

上下で色が異なる結晶をカットするとパーティ・カラード・トルマリン、2色の場合にはバイカラー・トルマリンとも呼ばれます。最近では複数のカラーをもつトルマリンは若い世代にも人気で、赤またはピンクと緑色が組み合わさった、スイカをイメージさせるウォーターメロン・トルマリンなども注目されています。

トルマリンの硬度はダイヤモンド・ルビー・サファイアに次いで高く(モース硬度:7~7.5)、超音波洗浄機の使用も問題ないことから、当店オリジナルブランド〈雅-miyabi-〉や、セレクトブランドの〈CAFERING〉〈COLANY〉などでは、オパールに変わり「ピンクトルマリン」をブライダルリングのインサイドセッティングとしてご提案しています。
ベビーリングのおつくりもございますのでご希望の方はお気軽にご相談いただければ幸いです。

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[Point③✒]
トルマリンは熱したり、強く擦ったりすると帯電して埃を吸い寄せることがあり、その特徴から和名では電気石と呼ばれます。

[Point④✒]
1980年代末にブラジルのパライバで発見された銅を多く含む特異なトルマリンは、冴えたイルミネーションカラーとされるピーコック・グリーンやトルコ・ブルーで今までには見られなかった色合い。銅が色因のものを「パライバ・トルマリン」とし、希少価値が高く世界三大希少石(レアストーン)に数えられます。

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