婚約指輪・結婚指輪の始まりについて

新しい年を迎え、本年に入籍・挙式をお考えの方はお正月休みや成人式を含めた3連休中などに少しずつ準備を進められているのではないでしょうか?

そもそも婚約・結婚の『証』としてなぜ指輪を着けるのか…
結婚といったら指輪として定着したのは??
今では当たり前とされてきていますが、始まりは一体なんだったのでしょうか?

本日は1年の始まりの月を記念して婚約指輪・結婚指輪の起源や由来について、
諸説ありますが、もっとも多く語られている説をご紹介いたします^^

◇婚約指輪

婚約指輪を贈るという習慣ができたのは今よりずっとずっと前…
古代ローマまで遡るとされています。

紀元前3世紀ごろには男性から女性に対し婚約の証を贈る習慣があり、
古代ローマ時代に『約束を果たす誓いの証』として鉄の輪を着ける習慣が成立していたそうです。
鉄が用いられたのは力や強さを表していたのだとか。
紀元後になると指輪の素材は鉄から青銅へと変わり、さらに貴族は金や銀を使うように…
恋人同士の証として指輪が用いられるようになったのは、
2世紀頃とされており、その頃には金の指輪が用いられていました。

指輪の形には、永遠に途切れない「円」で「二人の絆を強める」を言う意味合いがあり、
最初はエジプトの象形文字から始まったといわれています。
円という字の形をしていたエジプトの象形文字は「結婚」意味し、
こられの2つの意味を重ねて「約束の形」「気持ちや愛」などといった
意味を持ったといわれています。

現代のようなデザインとなったのは中世初期で、
宝石の付いた指輪を贈るようになったようです*。゜

◇結婚指輪

結婚指輪がはっきりと歴史に登場するのは、中世に入ってからのこと。
9世紀、ローマ教皇ニコラウス一世によって、
指輪が結婚の証拠とみなされるようになりました。
当時は結婚指輪を男性から女性へ贈っていたようです。

薬指にはめるようになったのは、
当時「薬指は心臓と繋がっている」と考えられていたため、
最も大切な場所に誓いの指輪をさせていたとのこと。

ふたりで指輪を交換し一般的になったのは13世紀頃。
ダイヤモンドの結婚指輪が用いられたのは15世紀ですが、高価なものだったので欧米でも一般化したのは19~20世紀頃でした。
日本では1960年代とかなり最近のことです。

ちなみに日本に結婚指輪が普及し始めたのは明治時代。
文明開化により西洋文化の波が一気に国内に押し寄せる中、
着物とも相性が良く、控えめな装飾品である指輪は
日本人の好みにぴったりだったようで、
キリスト教式の結婚式で結婚指輪が用いられたこと共に広がっていったようです。

結婚指輪の習慣がきちんと定着したのは大正時代になってからでした。

一方婚約指輪が日本で定着したのは結婚指輪より後の戦後でした。
それは婚約指輪にセットするダイヤモンドが関係します。

ダイヤモンド自体は江戸時代から富裕層を中心に知られており、
江戸時代中期の文献に初めて登場しています。
しかし鎖国の影響もあり、海外とつながりのある人にしか縁のないものだったようです。

結婚指輪が伝わり始めた明治時代・大正時代には宝石の加工技術が上がったり、
宝飾店の人気をきっかけに富の象徴として一般にも知られるようになりますが、
昭和30年代までは制限が掛かり輸入できずにいました。

戦後、ダイヤモンドの輸入制限がなくなったことなどで供給が一気に増えたこともあり、ダイヤモンドをセンターに装飾した婚約指輪が世間に広がっていきました。

高度成長期や昭和40年代にジュエリー会社で大々的に行われたキャンペーンが人気の火付け役になったと言われています。

いかがでしたでしょうか?
婚約指輪・結婚指輪の始まりを知っていただくことで、
これからおふたりで身に着けられる指輪へのご興味・愛着がより増していくのではないでしょうか?

お二人にとっての唯一を見つけていただくお役にたてていれば幸いです^^

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