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先日6月の誕生石『ムーンストーン』について
ご紹介をさせていただきましたが、
本日は同じ6月の誕生石『真珠』について
ご紹介させていただきます♡*

様々な民族の伝承、神話、文献などに登場する真珠。
人類と天然真珠は太古の時代から続いています。
古代インドの神話によれば神への供物として
大気は虹を、火は流星を、大地はルビーを、海は真珠を贈り、
その虹は後光になり、流星は灯火、ルビーは神の額を飾り、
真珠は神の心に飾られたといいます。
日本でも古事記や日本書紀、万葉集などの
最古の文献に“しらたま”“まだま”などの言葉として頻繁に登場します。

また1904年に発行されたクンツ博士の名著
“The Book of The Pearl”には
「…自然のままで、その完璧な美しさを誇る真珠は、
人類が最初に出会った宝石である…」と書かれています。

◇真珠はどうしてできるのか?
長い間なぜ貝の中から真珠が出てくるのか謎でしたが
近代になって科学の発展が進み多くの学者が
この問題に取り組み新しい事実が解明されてきました。

貝から生まれる真珠。貝は外套膜(がいとうまく)という
貝特有の器官、貝殻を作る器官を持っています。
※貝殻に密着し同時に内臓全体を覆っている薄い膜を外套膜といいます。

外套膜は不思議な挙動をし、何らかの拍子で外套膜が切れて
その一部(破片)が貝の体内に入ると、その破片は体内で生き続けます。
生き続けるだけではなく体内から養分を貰い成長し始め
一種の袋状の組織をつくります。この袋状のものを真珠袋と呼びます。

真珠袋まで成長すると本来の外套膜の機能を取り戻し
袋の中で貝殻を作り始める…
こうして体内にできた貝殻が真珠になります。
※天然真珠ができる流れ

養分をもとにして真珠袋が真珠層を作り
時間が経つに連れて何層にも積み重なることで
真珠層が充分に巻かれた大きな真珠が出来上がります。

炭酸カルシウムとたんぱく質の重なりによって
独特の色や光沢が生み出される真珠。
シャボン玉のような七色の色彩の干渉色、
貝それぞれが出す色素による実体色、
そして真珠層とは異なる層(有機質層や稜柱層)が存在することで見える
透けて見える下地色の3つの質の違う色が共存することで
奥深い美しさを感じられる宝石となっています。

◇お手入れと保管について
真珠のお手入れについては「拭く」ことが大事!
主成分である炭酸カルシウムは酸性の水で溶ける性質があるため
汗やアブラが付着すると表面の層が溶けて光の散乱が起こります。
柔らかい布でよく拭いて仕舞うと光沢の鈍化を防ぐことができます。
長期保管ではたんぱく質がやけて黄ばみが出ないよう
光、特に紫外線に長期間当たらないようにするのがポイント。
そして真珠層にヒビが入ったりすることがないよう
極端な乾燥や湿潤状態に置かないように注意してくださいね✩